2010年08月18日

ローンが残るマンションと財産分与

質問:
 離婚にあたって,結婚時に購入したマンションを財産分与として妻に渡すことにしました。
 購入資金は、4000万円で,最初,妻の親が全額支払いましたが,その後,私が妻の親に1000万を返済しました。
 離婚に当たり貯金等は折半することにしたいのですが、マンションは,どのように考えたらよいのでしょうか。
 妻からは、今までの居住費を支払うよう求められています。

回答:
 財産分与とは,原則として夫婦で築いてきた財産を2分の1ずつに分ける制度です。

 そうすると夫婦で築いてきた財産が預貯金とマンションだけだとすれば,預貯金を2分の1,マンションを2分の1にするのが原則です。
 問題は,最初4000万円を奥さんの両親に出してもらい,そのうち1000万円を返済したマンションについて,どう考えるかです。

 考え方は色々あると思いますが,マンション購入価格の4000万円の4分の1である1000万はご自身が支払ったということに結果としてなっております。
 そうするとマンションの4分の1が,財産分与の対象となる財産と考えるのが自然です。
 したがって,マンションを奥さんに渡すのでしたら,現在のマンションの価格の4分の1の半分の金額を奥さんに支払ってもらうのが,公平だと思います
(例えば,現在の価格1600万なら8分の1の200万円の支払いを受ける。)。

 法律的に奥さんにマンションをあげる場合にマンション価格の8分の1を支払ってもらう権利があるかについては難しい問題もありますが,支払ってもらうのが公平ですので,そのように求めるべきでしょう。

 今まで住んだ分の居住費を支払ってほしいと言われているとのことですが,財産分与の対象は夫婦で築いてきた財産ですから,今まで住んだ分を支払う必要はありません。
 (例えば,夫婦で2000万円を稼いだものの,妻が2000万円をギャンブルで使った場合に,使ってしまった2000万円の2分の1の1000万円を 財産分与として支払えとはいえません。)

 いずれにせよ話合いで解決するのが一番です。
 そして話合いにおいて,法律に定められている通りの結論にする必要はありませんので,様々な事情に合わせて柔軟に話を進めていくべきでしょう。 

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2010年08月13日

携帯電話の盗み見の責任と親権者の決め方

相談内容: 
 妻の携帯電話をこっそり見たところ,メールの内容から浮気をしていることがわかりました。
 離婚をして、妻と不倫相手の男性に慰謝料請求をしたいと思っていますが、無断で携帯電話のメールの内容を見ているため、その点が不利にならないか心配です。

 また,私としては、子どもの親権も何とかしてとりたいのですが,浮気をしていた妻が親権者になってしまうこともあるのでしょうか?


回答: 
 浮気,法律用語で言えば不貞行為があった場合,離婚を請求できますし,妻にも相手の男性にも慰謝料を請求することができます。 
 携帯電話を盗み見たのは,道義上は問題がありますが,法律違反ではありませんし,裁判で不利になることを考える必要はないと思います。
 実際,携帯電話を盗み見たことにより,不貞行為が発覚して裁判になっているケースは非常にたくさんあります。

 問題は,子の親権を得ることができるかです。
 親権者はまず話合いで決めます。ですので,話合いがつけば,親権者になることができます。そこで,まず話合いを求めるべきです。

 話合いがつかなければ裁判所が親権者を決めることになります。
 その場合,子供にとっての幸せの観点から色々な事情を考慮して決められることになりますが,一定年齢以上の子であればその子の意思がもっとも優先され,一定年齢以下の子であれば母親が優先される傾向があります。
 いずれにせよ裁判となった場合には様々な事情が考慮されるので,親権者になれるかは何ともいえません。
 ただし,裁判で親権者が決まることは非常に少ないですので,離婚に当たっての話合いで,親権者に認めてもらうよう妻を説得することが最も重要となります。
 
 親権者は,子の幸せの観点から決められます。そのため,相手方が不貞行為をしていたという「悪い側」であることは,親権者の決定においては重要な意味は持ちません。

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2010年08月09日

離婚するときは弁護士に依頼した方がいいですか?

 離婚は,一生に何度もない重要な選択事項ですから,分からないことがあれば弁護士に気軽に法律面の相談をしてはいかがかと思っています。
 ただし,弁護士に相談だけでなく依頼をするとなると相当な費用もかかることですので,慎重に判断すべきでしょう。
 
 当事務所としましては,離婚の「裁判(訴訟)」となったときには,弁護士に依頼することを常に薦めています。
 裁判(訴訟)手続きは,非常に複雑であり,きちんとした書類を裁判所に提出したり,きちんとした主張をしないと不利益を受ける可能性が高くあります。
 しかもきちんとした主張をしないで不利益な裁判をされてしまった場合,後で取り返しがつかないことがあるためです。

 一方で,調停という裁判所を通じての話合いの際に弁護士に依頼するべきかどうかはケースバイケースだと思います。

 弁護士に依頼するメリットの一つとしては,@必要なときにすぐに法律的なアドバイスを受けることで,不利益な和解案を押し付けられず,有利に話合いを進めることが期待できるという点です。

 また,離婚という重大なことがらについて一人ですべての決断をするのは大変なことです。
 弁護士に依頼することで,A弁護士と共に調停に行ったり,自分が直接交渉しないで弁護士に相手方との交渉を任せることで不安な感情を抑えられ,精神的な支えになるというメリットも非常に大きいのではと思っています。

 一方で,弁護士に依頼するデメリットとしては,費用の問題以外に,一方が弁護士に依頼すると,他方も対抗するために弁護士に依頼し,かえって争いが大きくなり,話合いがつかなくなる恐れもないわけではありません。

 それらを考えて,どうするかを判断してください。

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2010年08月06日

離婚の際に払う又は受け取る金員はどのようなものでしょうか?

 離婚の際にやりとりされるお金としては,@財産分与A慰謝料B養育費の三つがあります。

 財産分与
 財産分与とは,夫婦関係で築いてきた財産の清算で,通常は,夫婦で築いてきた財産は,夫婦二人の努力でできたものとされ,半分ずつに分けられることとなります。
 例えば,20年の夫婦生活で,マイホームを買いローンの支払いを終え,預貯金が1000万できたとしましょう。
 マイホームの価格が現在1000万円とすれば,総額2000万円分の財産が築かれたことになります。そうすると双方の取り分は2000万円の2分の1である1000万円ずつとなります。そこで,預貯金も住宅の名義も相手方であったとしても,預貯金又はマイホームのいずれかをもらえるということとなります。
 逆にいえば,夫婦で相当の収入があったとしても,何らかの理由で財産が全く残っていなければ,どれだけ長い結婚生活があったのだとしても,財産分与はゼロになってしまいます。
 また,相手方が資産家であっても,その資産が親から相続したものであったり,結婚前から持っていたものであるような場合も相手方の持っている財産は財産分与の対象にはなりません。

 慰謝料
 慰謝料とは,相手方の違法行為により受けた精神的苦痛に対する損害賠償金です。
 上記のように財産分与は,夫婦生活が長く大きな財産を形成していると非常に多額(例えば何億円)になる可能性がありますが,慰謝料は通常200万から500万円程度であり,特別に多額になるということはまずありません。
 相手方の不貞行為や暴力など明らかな違法行為が原因ですと相当慰謝料は高額となりますが,明らかな違法行為がない場合には,相手方から慰謝料をもらうのが難しい場合も少なくありません。
 また,相手方が財産を持っていない場合にも裁判所は相手方に慰謝料を支払うよう命令を出しますが,実際上には慰謝料を取る方法がなく,取れないという場合も少なくはありません。

 養育費
 養育費は,親権者となり子供を養育する方が,養育しない方から定期的に受け取る金員です。
 正式には,双方の収入から算定されますが,子供一人であれば月3〜5万円,二人であれば5万〜10万円を子供が成人するまで受け取るといったケースが通常です。

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2010年08月05日

どのような場合離婚ができますか?

 離婚には協議離婚,調停離婚,裁判離婚の三種類の手続きがあります。

 協議離婚とは裁判所を通さないお互いの話合いによる離婚,調停離婚は裁判所を通じての話合いによる離婚,裁判離婚は裁判所の裁判による離婚です。

 裁判離婚以外は,話合いによる離婚ですので,話合いさえつけば,理由がどのようなものであれ離婚できます。
 
 問題となるのは,相手方がどうしても離婚したくないということで,裁判となった場合です。
 このような場合離婚できる事由として,法律には下記の5つの事由が定められています。
 そこで,そのいずれかの事由が存在するかどうかが問題となりますが,5の「婚姻を継続し難い重大な事由」がすべてをカバーしていますので,社会常識的に考え,結婚を続けられないような重大な事由があれば,離婚できるということになります。

 1.配偶者に不貞な行為があったとき。
 2.配偶者から悪意で遺棄されたとき。
 3.配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
 4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
 5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
 
 ただし,一つ例外があり,有責配偶者,つまり婚姻関係を破綻させた責任のある側からの離婚請求は原則として認められていません。
 例えば,自分で不貞をし婚姻関係を破綻させた者が,裁判所に離婚の請求をしても認められないこととなっています。

 もっとも裁判離婚のケースは非常に少なく,不貞をしていた有責配偶者からの請求であっても,相当多額の慰謝料を支払うことを約束すれば,相手方が離婚に応じることも少なくはありませんので,通常であれば,離婚できないケースは多くはないのが実情です。


posted by benuchida at 15:45| Comment(0) | TrackBack(0) | よくあるご質問
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