2011年02月28日

勝手に離婚届を提出されてしまいそう・・・どうしたら?

1 夫婦が離婚する方法として,@裁判上で離婚する方法(家事調停,人事訴訟)とA裁判外で離婚する方法があります。
夫婦が,お互いの話し合いにより,離婚や財産給付等について合意しているにもかかわらず,裁判所の介入がなければ離婚できないとしたら,どうでしょうか。極めて迂遠です。
  わが国の法は,簡易迅速な離婚の方法として,A裁判外での合意離婚を認めています。ご存知のとおり,夫婦が離婚届を作成して提出すれば,離婚が認められることになります。

2 このような簡易迅速な離婚が認められる一方で,デメリットも存在します。それは,夫婦の一方が,他方の承諾がないにもかかわらず,勝手に離婚届を作成して提出してしまうような場合です。
  このような行為が行われた場合,民事的には離婚は無効ですし,刑事的にも文書偽造等の犯罪にも該当することになります。
  ただ,一度このような行為が行われてしまうと,離婚の無効を獲得するには,それ相応の負担が生じることになります。
  市役所へ行って,夫が離婚届を勝手に作成して提出したのだと騒いだところで,市役所が「そうですか。離婚は無効なのですね。戸籍等を離婚前に戻しましょう。」などと言ってくれる可能性は,ほぼ「0」です。市役所としては,形式の整った離婚届を受理している以上,離婚を無効として扱うことはできません。
  その場合には,離婚を承諾していないと主張する方が,離婚無効の調停,審判を求める申し立てを家庭裁判所に行わなければならないわけです。まさに踏んだり蹴ったりの状態が生まれることになります。

3 このような状態を事前に防止するために,法は,離婚届出の「不受理申出制度」を設けています。
  この制度は,本籍地の市町村長に対して不受理申出書を提出するだけのもので,この書式は各市町村に備え付けてあります。不受理申出書の提出により,離婚届が提出されたとしても,市町村長はこれを受理しないことになります。
  
4 離婚届の偽造・・・
  法は,このような事態を決して許容していません。
  ですが,万が一にでも,このようなことが行われてしまうと,離婚の無効を法的に確定するのは簡単ではありません。
  このような事態が発生する可能性がある場合には,離婚届の不受理申出制度を活用されることを,お勧めいたします。

離婚を始め,家族内の様々な問題に関するブログのランキングに参加しています。
 ↓↓クリックお願いします。

 つらい話も多くありますが,有意義な意見がたくさんあり,勉強になります。

posted by benuchida at 11:10| よくあるご質問
最近のコメント