2011年07月25日

夫から,不倫を告白されたあげく,離婚して欲しいと言われています。離婚に応じなければなりませんか・・・?

1 とんでもない一方的な話なのですが,このようなご相談を受けることがあります。
  このような問題は,一般的に,有責配偶者からの離婚請求などと説明されています。不倫という非違行為により結婚を破綻させた責任のある者という意味で,「有責」配偶者と呼ばれているようです。

2 わが国の判例は,このような夫による離婚の請求を,原則として,認めていません。常識から考えても,当然の結論です。
  妻の立場からすれば,不倫という非違行為により,結婚を台無しにされたあげく,なぜ夫からの離婚の要求に応じなければならないのでしょうか。妻からすれば,まさに「踏んだり蹴ったり」です(過去の最高裁判例も,同じ言葉で,妻の状態を表現しています)。
  ですから,ご相談に対する回答は,原則として妻は離婚に応じる義務はないことになります。

3 わざわざ「原則として」という言葉を使ったのは,例外があるからです。
  最高裁判所の判例は,次のような場合に限って,有責配偶者からの離婚請求を認めています。
 @ 別居期間が相当長期間に及ぶこと
 A 夫婦間に未成熟の子が存在しないこと
 B 離婚が著しく社会正義に反する特段の事情がないこと(離婚により極めて苛酷な状態が生じないこと)
  そうですので,夫婦の一方が不倫を行った場合であっても,例外的に上記@からBのような場合には,不倫を行った者からの離婚請求が認められる場合があります。
  但し,このような場合は,かなり例外的なケースです。相当に長い時間が必要なことはもちろん(上記@A),不倫を行った側から誠実な対応が求められます(上記B)。法は,自ら不倫しておきながら離婚を要求する者に対しては,相当厳しい対応を予定しています。例外があるから・・・等といって,簡単に離婚が認められると考えると,大きな間違いになります。

4 不倫された妻に対しては,
 @ 離婚に応じることなどありません。
 A ただ,こんな夫と一緒にいても仕方がないと思われるなら,慰謝料,養育費,財産分与等について,しっかりと合意をした上で,離婚するようにして下さい。
とアドバイスすることが多いです。

  不倫した夫に対しては,
 @ 裁判所から離婚を命じてもらうのは,相当,難しいと考えて下さい。
 A それでも,裁判所から離婚を命じて欲しければ,長期間の時間は必要だし,精神的にも経済的にも,誠心誠意,奥様に尽くすことが不可欠です。
とアドバイスすることが多いです。


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posted by benuchida at 18:53| よくあるご質問
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