2010年12月24日

離婚@ 〜離婚原因〜

1 我が国においては,離婚の方法として,@合意離婚とA裁判離婚があげられます。
  夫婦間の合意があれば,@合意離婚の方法により,離婚することが可能になります。
  問題は,夫婦間の合意がない場合です。夫婦の一方が離婚する意思を持っていても,もう他方が離婚する意思を持っていない場合には,A裁判により離婚するほかありません。

2 それでは,裁判離婚をするには,いかなる条件が必要となるのでしょうか。
  民法770条1項は,この条件を次のように定めています。
 @ 不貞行為
 A 悪意の遺棄
 B 生死が3年以上明らかでないとき
 C 強度の精神病
 D その他婚姻を継続し難い重大な事由
  裁判所が@からDのいずれかの条件に当たると判断した場合には,離婚が認められることになります。逆に,裁判所が@からDのいずれの条件にも当たらないと判断した場合には,離婚が認めら れないことになるのです。  
  ですから,夫婦の一方がどれだけ強く離婚を望んでいるとしても,裁判所が離婚原因があるとはいえないと判断した場合には,離婚は認められません。このことは一見当たり前のようですが,強 く離婚を望んでいる方にとっては重大な障害になるわけです。
  「私がこんなにも離婚を望んでいるのに,なぜ国が妨害するのだ!」といったご不満をよく耳にするのですが,それは法が先のように離婚できる条件を制限しているからに他なりません。裏を返 せば,法は,婚姻という制度に重きを置き,これを無制限に解消することを認めていないのです。
  これから結婚される方に水をさすつもりは毛頭ないのですが・・・結婚とは,無制限の解消が許されない重大な制度ということになります。

3 夫婦間で離婚の合意が得られない場合には,離婚を望む方が,@からDのいずれかの条件を充たすことを,裁判所に対して主張し立証することになります。
  これは決して簡単でないことは想像がつきます。
  不貞行為の条件を考えてみましょう。相手方は不倫などしていないと言っています。相手方の不審な行動はあるものの,メールや写真等の証拠はない。不倫相手の住所はもちろん氏名すらわからない。
  また,裁判を進めるにも,弁護士のところへ何度も足を運ばなければならない。裁判所での手続は月に1度くらいしか行われない。手続も1回10分くらいで終わってしまう・・・。
  「私のカンでは不倫しているのは明らかなのに,なぜ私がこんなに苦労しなけりゃならないの!」というご不満が生じることもあるでしょう。
  ですが,法は,離婚できる条件を一定のものに制限しています。裁判離婚が認められるのは,裁判所は先の条件を認めた場合のみです。
  離婚をするのも楽ではありません。離婚を決意される場合には,相応のご負担があることをご承知ください。


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 つらい話も多くありますが,有意義な意見がたくさんあり,勉強になります。

posted by benuchida at 14:49| 離婚まめ知識
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