2011年06月06日

離婚の際に親権者となった元妻が,子どもに会わせてくれません。どうしたら・・・?

1 法は,離婚の際に親権者とはならなかった親が,その子と面会したり,文通したりする権利を認めています。
  これは「面会交流権」と呼ばれています(従来は面接交渉権と呼ばれていました。)。
  民法上,はっきりとは記載されていないのですが,裁判例において「子の・・・監護について必要な事項」(民法766条1項)として認められている権利です。

2 なぜ,子どもとの「面会交流権」が認められるのでしょうか。
  この点について諸説存在していますが,子の権利の側面から説明するのが一般的です。つまり,子どもは両親からの愛情を受けて成育していく権利を持っているからとの説明です。
  「面会交流権」は,子の利益のために認められる権利ということになります。以前に,親権者を決める際の基準として「子の幸福」というものが重要であることをお話しましたが,この面会交流の場においても重視されるのは「子の利益」になるわけです。

3 面会交流の実現を求める手続としては,
 @ 家庭裁判所における調停(話し合い)
 A 家庭裁判所における審判(調停がまとまらなかった場合)
があります。
  面会交流の条件を定める際には,子の利益の観点から,面会の頻度,日時,場所等の項目を決めることになります。@調停で話合いがまとまれば,これらの事項が調書(裁判所が作成する文書です。)に記載されることが通常ですし,A審判がなされれば,これらの事項が審判書(裁判所が作成する文書です。)に記載されることが通常です。
  このような手続を経て,子どもとの面会交流が実施されることになります。

4 面会交流は,「子の利益」の観点から,実施されることが望ましいものです。
  過去に子の虐待等が行われ,現在もその危険が消滅していないような場合には,虐待等を行った親との面会交流は認められないことがあります。なぜなら,このような場合には,面会交流の実施が「子の利益」にそぐわないからです。
  面会交流の交渉等に臨まれる場合には,この権利は「子の利益」のために認められるものであることに注意してください。


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 つらい話も多くありますが,有意義な意見がたくさんあり,勉強になります。

posted by benuchida at 14:37| よくあるご質問
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